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チャンスをつかみにいこう!入学式

今年度より校長に就任した近藤健志です。私はこの学校が大好きで、いつも校内を時間の許す限り歩き回って生徒の様子を見ています。行く先々で興味深い活動を見て、生徒や先生方と話し、ワクワクする気持ちになります。開智日本橋学園で日々行われているこうした教育活動やそこにある「ねらい」を、このブログを通して皆様と共有していきたいと思います。

I am Kenji Kondo, the new head of school of Kaichi Nihonbashi Gakuen.  I love this school and I am always

wandering around the school, interested in how students are learning and how teachers are creatively

teaching. I hope to share these day to day discoveries as blog posts.  The posts will be in Japanese and

English depending on the topic.  Today, I will share my speech at the Entrance Ceremony.  

少し日数が経ってしまいましたが、本日は入学式において行った式辞を、自己紹介も兼ねて共有させていただければと思います。入学式の日は、新入生164名一人一人の「夢宣言」を聞き、感動するとともに宝物を預かる学校として身が引き締まる日となりました。

 

ー開智日本橋学園 2023年入学式 校長式辞ー

まずは、新入生の皆様に改めて歓迎の言葉を申し上げます。開智日本橋学園への入学、おめでとう!保護者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。

First of all, I would like to offer the warmest welcome to all of the students.  Welcome to Kaichi Nihonbashi

Gakuen!  I would also like to congratulate all of the parents.  You should be so proud of your child. 

また、ご来賓の皆様におかれましては、お忙しい中ご臨席を賜り、新入生の門出を共に祝って頂きますことを厚く御礼申し上げます。

 

たったいま、164名の夢宣言を興味深く聞きました。私は毎年、この「夢宣言」を聞くことを本当に楽しみにしています。新入生がどのような夢を持っているのか、開智日本橋でどのようなことをしてみたいのか、一人一人の言葉を胸に刻んでいます。

 

夢に向かって突き進む。自分で考え、判断し、主体的に行動する。開智日本橋学園で大切にしているこうした姿勢を貫き通し、成長していけば、夢はいつか実現するはずです。

 

「チャンスの神様は前髪しかない」という言葉をご存知でしょうか。英語で言うと、「seize the fortune by the forelock.」です。レオナルド・ダ・ビンチが大昔に言った言葉です。彼は、芸術家でモナリザや最後の晩餐を書き、また、天才発明家としても知られていますね。私はこの「チャンスの神様は前髪しかない」という言葉をとても大切にしています。ではこの言葉はどういう意味か?こう言うことです。チャンスを配る神様はあなたに近づいてきます。チャンスをつかむためにはその神様の髪の毛をつかむ必要があります。しかし、チャンスの神様は前髪しかないのです。そのために、通り過ぎてしまうと、頭の後ろに髪の毛がないチャンスの神様の髪はつかめなくなってしまうのです。つまり、もたもたしてすぐにチャンスをつかみに行かないと、チャンスを逃してしまうことになるのです。

 

私の個人的な経験で申し訳ないのですが、私はもともと会社で働いていました。ビジネスマンだったんですね。会社では一生懸命働きました。ただ、その頃からなんとなく人に教えることが好きで、勝手に勉強会をやったり人に教える活動をやっていました。会社の中ではそこそこ認めてもらっていたし、お給料も良かったので満足していました。でもある日、突然別の大会社:ある鉄道会社なのですが、その社長に呼ばれ、「うちの会社が新しい私立の中学校、高校を作るから先生にならないか?今すぐ返事してくれ」と言われました。会社を辞めるつもりもなかったし、突然のことでびっくりしたのですが、家族にも相談せず、何も考えず、その場で「お願いします!」と思わず答えてしまいました。すこしたって、自分でも本当にいいのかな〜と思ったりもしたのですが、この決断は私の人生の中で最も大切なものの一つになりました。本当に大好きな教員という仕事につけたのですから。この決断がなければ私はこの場にいませんし、皆様はじめ、大好きな生徒たち、卒業生たちとも出会えていませんでした。

 

人生の中で大きなチャンスはそれほど多くはないかもしれません。それを逃さずに掴むためには、努力や準備をして、チャンスが来た時には勇気を持ってすっとつかむことが大切だと、レオナルド・ダ・ビンチは言っているのだと思います。新入生のみなさん、「迷ったらまずはやってみよう。失敗してもいいのです。」

 

開智日本橋学園は、さまざまなチャンスを提供するコミュニティです。チャンスの神様がこんなチャンスを配りにきます:

「授業でプレゼンしてみようよ」

「クラス1の読書家になってみようよ」

「フィールドワークでリーダーやってみようよ」

「7カ国からきているネイティブの先生と英語でディスカッションしてみようよ」

「海外の学校の生徒と交流してみようよ」

「数学オリンピックに出てみようよ」、

など、

たくさんのチャンスを運んできてくれます。

 

新入生にはこうしたチャンスを逃さず、神様の前髪を積極的につかみにいって欲しいです。失敗もあるかもしれません。でも先生方や先輩、友人がちゃんとサポートしてくれます。次はもっとうまくいくようにたくさんアドバイスしてくれます。チャレンジを続けているといつの間にか多くのことを学び、たくさんの仲間もでき、夢に近づいているものです。将来の夢に向かって自分自身を高めていきましょう。

 

最後に、保護者の皆様にお願いがあります。この学校は生徒が主体的に活動し、成長していく学校です。是非とも子供達の主体性を尊重し、チャンスをつかみにいく様子を見守り、励ましていただきたいと思います。仮にその途中で回り道があってもその経験は必ず生きてきます。6年後には大きな成長につながっていくと信じましょう。

開智日本橋学園での学びの日々が、新入生の皆様にとって充実し、実り多いものになることを心から願っています。6年間、楽しみながら、頑張っていきましょうね。新入生の入学をあらためてお祝いし、皆様のご健勝とご活躍をお祈りを申し上げ、私の校長式辞といたします。