対談インタビュー2022① 開智日本橋学園でDPを修了して

左から近藤、川原君、川尻さん、井田

今回、対談するのは二期生として入学した川原君と川尻さん、DPコーディネーターである近藤と学年主任の井田の4人。二人には入学時から多くの時間を過ごした先生たちと、これまでのIBの学びを振り返ってもらいました。

近藤:それでは、どうぞよろしくお願いいたします。まず始めに、この学校に入学した時と、今とで感じた違いについて教えてもらえますか?

 

川尻さん:そうですね。入学したころは海外大学に進学だなんて考えていなかったし、そもそも英語を話せるようになるなんて思ってもいなかったです。昔は、英語を話せるとどんな気持ちなんだろう…ってずっと考えていたのですが、今思うと本当に成長したなって感じています!

 

近藤:そもそもなんでこの学校を選んだのか覚えてる?

 

川尻さん:きっかけは、歩いて通学できるからというもあり、学校説明会に参加したことです。本当は別の学校も考えていたのですが、親と相談して開智日本橋学園に入学することを決めました。

 

井田:その辺は、川原君はどうだった?6年前は帰国生として入学していたよね。

 

川原君:僕の場合は、小学校まで他県に住んでいたのですが、当時は周りに英語を話す人が全くいなかったんです。それで、それまでは自分と同じような人が他にいるのかなって半信半疑だったんですよね(笑)ただ、入学してからは自分と同じような境遇の友達に出会えました。

 

井田:入学した当時のGLC(帰国生向けクラス)は、たしか母国語が7つほどあったよね。初めて聞いたときは私も驚きましたよ。

 

川原君:色々なバックグラウンドを持っている友達に出会えたので、受験して本当に良かったと思っています。

 

近藤:ちなみに川尻さんは英語が全くのゼロからのスタートでしたが、その学びの過程は楽しかったですか?それとも、きつかったですか?

 

川尻さん:私は楽しかったと感じています。でも、文法とかを学ぶのは嫌いでした(笑)
それでも、段々と新しい言語を話せるようになってくることを楽しく感じ、ワクワクしていました!自分の趣味でもある、読書や音楽でも英語に触れる機会を作り、勉強しているという感覚でやっていなかったので、そこが良かったと思います。

 

近藤:あまり勉強しているという感覚ではなかったんですね。

 

川尻さん:ただ、DPに進級する際は、CEFRでB2をクリアしなくてはならなかったので、プレッシャーはありました。それでもトータルで考えたら楽しかったですね!

井田:二人とも6年間の途中で海外を目指すということになったと思うんだけども、何かきっかけはあったのでしょうか?

 

川尻さん:私の場合は、担任の先生がネイティブの先生だったということと、留学フェローシップで、留学経験のある先輩方と話す機会があったことがきっかけだと考えています。身近に”海外経験”のある方がいたことで、自然と海外への進路を考えるようになりました。

 

川原君:自分は、兄弟が日本の大学に進学していたんですけど、あまり楽しそうじゃなかったんですよね(笑)。海外の大学だと、色々な文化を持った人たちが集まってくるので、自分自身も刺激がもらえるのではないかな…と思いました。あとは、自分の学びたいコンピューターサイエンスでは、アメリカが最先端であると考えたことも理由ですね。

 

近藤:二人ともここまで6年間、ずっとIBで学んで来たわけですが、その最大の特徴って何だと思いますか?何か得られたものがあればそれも教えてください。

 

川原君:自分は評価項目が多くあることだと思っています。IBの学びは課題を通した評価が多いため、自分の趣味や興味を組み込むことが多かったです。通常のテストだと評価をする基準が「あってる」「間違っている」という二パターンしか無い一方、IBだと様々な指標を元に評価してくれるため、自分にどこが足りなかったのかが明らかに理解でき、先生にも改善方法を聞き出すことができました。

 

川尻さん:私は、一から考えるような課題が多く設定されていることが特徴ではないかなぁと思っています。授業でも自分の考えを発信する機会が多く、常に日ごろから物事について考える習慣がついたような気がします。勉強でモチベーションが下がった時も、自分自身で勉強の目的を考えて続けることができました。今思うと、目的意識をもって、自分自身で行動する力が身についたのではないかなと感じています。

 

井田:そうしたら、これから入学してくる新1年生に向けて何かアドバイスをしてもらいますか!

 

近藤:今度入学する生徒は、全員IB(MYP)で学びますからね。入学した頃を思い出しながらメッセージをお願いします。

 

川原君:すごく典型的なアドバイスなんですけど、”やりたいことを見つける”ことが一番大切ではないかと思います。自分は3年生の頃に中だるみした経験があったんですが、CAS活動などを通して、自分が将来やりたいことを実現するには、目の前のことをしっかりやらなくてはならないと分かったんですよね。なので、目的意識をもって、前に進む!ということをやった方が良いと思います。

 

井田:それ、昔の川原君に聞かせたいですね(笑)

 

一同:(笑い)

近藤:川尻さんはどうですか?

 

川尻さん:私は…。とりあえず、思ったことがあれば、発言していいよ!ってことを伝えたいですね。何事も、モヤモヤしたことを自分自身で飲み込んでしまうと気分が良くないし、それって周囲にも伝わっちゃうと思うんです。もしかしたら、初めはぶつかってしまうこともあるかも知れないけど、お互いをしっかりと理解できる関係性ができれば、学校生活がとても楽しくなると思います。

 

井田:川尻さんのクラス(DLC)は入学当初こそは色々あったけれでも(笑)、5年生に進級する際は、皆クラス替えしたくないって言ってたもんね。

 

近藤:本当に皆さん、立派に成長しましたよね…。最後にこれからの目標を語ってもらえますか?

 

川原君:自分は海外でソフトウェア エンジニアになりたいと思っています。大学ではコンピューターサイエンスを学ぶということで、周りには同じ目的をもった人たちが集まって来ると思うんですよね。そういった仲間たちとも何か一緒に開発などができればとも考えています。

 

川尻さん:私は大学で動物福祉っていう分野を勉強したいと考えています。ただ、その分野とピッタリあった学部というのが日本国内にはなかったんです。だから、海外に行くっていうのもあるんですよね。大学では、川原君が言っていたように、私と同じ興味をもった人たちが、どんな考えをもっているか知りたいし、様々なことを意見交換したいと思っています。そこから先の事は具体的に決まっていませんが、大学で得られた経験や知識を使っていきたいと思っています。