フィールドワーク

本校では、探究テーマ・フィールドワークを教科学習と並ぶ教育の柱と位置づけています。身近な事柄に対する素朴な疑問から出発して、その疑問の答えを、まずは自分なりに考えて仮説を立て、実際にどのようになっているのかを実験や観察などの方法で検証していきます。
こうした一連の流れを繰り返すことによって、思考力及び課題解決能力を育成します。ここでは、正しい「解答」や「結論」を出すことよりも、どのように考え、調査、実験、検証したかの方法や過程を大切にしています。徹底的に考え抜くことこそが、その後の教科学習や大学進学後の学びに繋がっていきます。

「フィールドワーク」の知識を活用して「本物」の力をつける

1年生「磯のフィールドワーク」

■本から学ぶ知識ではなく、自然そのものから疑問を持って学ぶ体験をします。これが創造的発想力育成のスタートとなります。
■まず磯に出て観察し、各班でテーマを選び、疑問を発見し、仮説を設定し、調べ方を考えて観察・考察します。
■発見・驚き・調べ・協力し、まとめた結果を皆に伝え、達成感を味わいます。

2年生「森のフィールドワーク」

■森では、磯と違って動く動物に遭遇しにくいので、注意深く観察することによって、 初めて疑問が発見され、仮説・検証へと進むことにより、新たな疑問に発展します。
■グループでともに考え、考察し、まとめて発表することにより、学んだスキルが整理され、その後の問題発見・解決能力の礎となっていきます。

3年生「都市型フィールドワーク」

■1・2年生で自然を対象とする探究の手法を体得し、3年生では国内で人文・社会科学的分野に対して、フィールドワークの手法をグループ活動で学びます。考えの異なる班員が話し合うことで、一つのテーマから様々な仮説が出てきます。
■最初に設定した探究テーマが上手くいかずに練り直すことで、試行錯誤を繰り返し、 このプロセスを通じて一人ひとりの知的好奇心を磨き、自ら学ぶ力を育てます。

4年生「首都圏フィールドワーク」

■一人ひとりが自分の探究テーマに基づい て訪問先を考えて、アポイントメントを取って第一回目のフィールドワークを行います。そこでの調査結果から生まれる新たな疑問に対して、再び調査方法を考えて第二回目のフィールドワークを行います。
■このように、疑問→仮説→検証→疑問… のサイクルを繰り返すことで、より深い探究活動が可能となります。

5年生「イギリスフィールドワーク」

■探究テーマ・フィールドワークの集大成です。イギリスのケンブリッジ大学に宿泊し、4年生時までに積み上げてきた探究テーマを、英語で現地の大学生に向けてプレゼンテーションを行い、デ ィスカッションをします。
■ここまでに培ってきた想像力と発信力を最大限に駆使しながら、異文化の人々とコ ミュニケーションを図るという体験は、深い感動と自信となって一人ひとりの中に生き続けます。